【肩こり解消】トラックボール付きキーボードを自作して快適な沼へ!

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【肩こり解消】トラックボール付きキーボードを自作して快適な沼へ!

PC作業をしていると、キーボードとマウスや単体のトラックボールとの間で手を何度も往復させるのって結構疲れますよね。移動距離をゼロにして作業効率をグッと上げたい、慢性的な肩こりや手首の疲労をどうにかしたいと思っているあなた。市販のトラックボールが内蔵されたキーボードも試してみたけれど、メンブレンの打鍵感や普通のキー配列がどうもしっくりこないこと、あるかなと思います。そんな時におすすめなのが、自分好みのパーツを集めて究極の入力デバイスを作ってしまうという選択肢です。自作のトラックボール付きキーボードの魅力は、ホームポジションから手を一切動かさずにタイピングもカーソル操作も完結する、その圧倒的な快適さにあります。この記事では、人気キットの特徴や必要なパーツから、具体的なトラックボール付きキーボードの自作手順まで、沼の住人である私がわかりやすくお伝えしていきますね。

この記事のポイント

  • 市販品にはない自作キーボードならではのカスタマイズ性とメリット
  • Keyballなど代表的な人気キットの種類と詳細なスペック
  • 組み立てに別途用意する必要があるパーツや工具の具体的なリスト
  • はんだ付けの手順や失敗しやすいポイントとその対策方法

トラックボール付きキーボードを自作する魅力

トラックボール付きキーボードを自作する魅力
自作キーボードの沼から。・イメージ

デスクワークの身体的負担を減らしてくれる夢のようなデバイス。まずは、なぜわざわざ自分で組み立てるのか、そして界隈でどんなキットが人気を集めているのか、その奥深い魅力についてお話ししていきますね。

市販品にはない圧倒的なカスタマイズ性

市販のトラックボール内蔵キーボードも便利ですが、「もっとこうだったらいいのに」と感じることはありませんか?実は、市販品の多くはキースイッチがメンブレン方式で打鍵感に限界があったり、手首に優しい分割型やカラムスタッガード(列をずらしたエルゴノミクス配列)を採用しているものが非常に少ないんです。メンブレン特有のペコペコとした底打ち感は、長時間タイピングしていると意外と指の関節に響いてくるんですよね。

そこで行き着くのが自作という道です。最大のメリットは、タイピングからカーソル移動、スクロール操作に至るまで、ホームポジションを一切崩さずに行えることですね。特に左右に分かれたキーボードとの相性は抜群で、肩を開いてリラックスした姿勢で作業ができます。マウスに手を伸ばすたびに右肩が前に出る「巻き肩」の癖も防げるので、姿勢改善については、分離型キーボードは肩こり改善に効く?痛みを和らげる優しい選び方の記事でも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

そして、自作ならではの強力な武器が「キーマップの自由度」です。市販品では決まったキーしか割り当てられませんが、自作キーボードならすべてのキーの役割をあなたの思い通りに変えられます。

キーマップの自由度も規格外!
QMK FirmwareやVIAといったツールを使えば、親指のキーに「左クリック」や「押している間だけスクロールモードになる機能」などを自由に割り当てられます。あなたの手に完全に馴染む、世界に一つだけの操作環境が作れるんですよ。

よくある失敗例として、最初から欲張って複雑なレイヤー(Fnキーを押したときの裏メニューのようなもの)をいくつも作りすぎてしまい、結局自分がどこにどのキーを配置したのか覚えられずに挫折してしまうパターンがあります。これを防ぐには、最初は「基本のタイピングレイヤー」と「数字や記号を入力するレイヤー」の2つだけというシンプルな構成からスタートするのが手順のコツです。最初は少し混乱するかもしれませんが、1週間も触っていれば脳がアップデートされて、指が勝手に動くようになる感覚は最高ですよ。

人気キットKeyballの種類と詳細スペック

トラックボール付きの自作キットといえば、白銀ラボさん(遊舎工房などでも取扱あり)のKeyball(キーボール)シリーズが圧倒的な人気を誇っています。再販されても数分で完売してしまうほど熱狂的なファンが多いキットですね。種類やスペックを詳しく見ていきましょう。

モデル名 キー数 主な特徴とスペック
Keyball39 39キー 究極のミニマル設計。指の移動を極限まで減らしたい上級者向け。数字キーすらないためレイヤー操作が必須。
Keyball44 44キー コンパクトさと実用性のバランスが最も取れた大人気モデル。親指周りのキーが豊富で操作しやすい。
Keyball61 61キー 数字行(数字キー)が独立しており、自作初心者でも移行しやすい配列。初めての分割型にも最適。

配列は左右分離型(スプリット)で、指の長さに合わせてキーが縦にずれたカラムスタッガードを採用しています。人間の手は中指が一番長く、小指が短いですよね。この自然な手の形に沿ってキーが配置されているため、無理に指を伸ばしたり縮めたりする必要がありません。スイッチは一般的なCherry MX互換スイッチに加え、背の低いKailh Choc V1(ロープロファイル)にも対応しています。

さらに嬉しいのが、Kailh PCBソケットによるホットスワップに標準対応している点です。はんだ付け不要で後から何度でもキースイッチを交換できるのは大きなメリットですね。ホットスワップの魅力については、【失敗しない】ホットスワップ対応基板のおすすめ選び方と活用術でも詳しく解説しているので、基板選びの参考にしてみてください。

トラックボール部分は34mm球(市販のペリックス製などがぴったり)を使用し、なんと左右どちらの手にボールを配置するかも自分で選べるリバーシブル基板になっています。読み取りには高精度な光学式センサー「PMW3360」モジュールを搭載しているので、マウスとしての性能も一級品です。ファームウェア上でDPI(カーソルの移動速度)を細かく調整できるため、デュアルモニター環境でも端から端まで一瞬でカーソルを飛ばせます。

頭脳となるマイコンにはPro Microを左右各1個使用しますが、耐久性の面からUSB Type-Cモデルを強く推奨します。オプションでOLEDディスプレイ(128x32)を付ければ、現在のレイヤー状態や好きなロゴを表示させることもできちゃいます。界隈ではこの小さな画面にタイピングに合わせてキーを叩く猫(Bongo Cat)のアニメーションを表示させるのが定番の遊び心になっています。

Charybdis等立体型キットのスペック

Charybdis等立体型キットのスペック
自作キーボードの沼から。・イメージ

平面のキーボードでは物足りない、もっと人間の手の形に寄り添った究極のエルゴノミクスを求める方には、Bastard KeyboardsのCharybdis(カリブディス)という選択肢があります。ここ、気になりますよね。平面のキーボードを使っていると、どうしても小指や薬指で遠くのキーを押す際に手が突っ張る感覚があると思います。立体型はそれを物理的に解決してくれるんです。

種類はキー数によって、Nano(35キー)、Mini(42キー)、そして標準サイズに分かれています。最大の特徴は、3Dプリンターで出力された樹脂製(PLAやPETGなど)の立体的なお椀型ケースです。Dactyl Manuformという有名な立体キーボードから派生した形状で、指の長さに合わせて自然なカーブを描いています。指を少し曲げた一番リラックスした状態のまま、すべてのキーに手が届くように設計されているわけです。

Charybdisのトラックボール仕様
MiniやNanoは34mm球ですが、標準モデルはより大きな44mm球を採用しています。こちらもPMW3360センサーを使用し、親指部分にボールが絶妙な角度で配置されています。

44mm球の大きなメリットは「慣性」です。重みがあるため、指先で弾くようにスッと回しただけで、カーソルが滑らかに長距離を移動してくれます。ブラウザの長いページをスクロールする際の爽快感は、一度味わうと病みつきになりますよ。

スイッチはCherry MX互換に対応していますが、基板が立体なため、配線は「手配線(空中配線)」か、曲がるフレキシブルPCBを使用するという、少し難易度の高い玄人向けのキットになっています。よくある失敗例として、手配線の際にはんだごての熱を長く当てすぎてしまい、3Dプリントされたケースの樹脂をドロドロに溶かしてしまうケースがあります。これを防ぐ手順としては、スイッチをケースにはめ込む前に、あらかじめ配線の長さを測って外である程度はんだ付けを済ませておくか、耐熱性の高い樹脂で印刷されたケースを選ぶのが無難です。マイコンはElite-CやRaspberry Pi Pico(RP2040)に対応しており、手配線はプラモデルを組み立てるような深い没入感が味わえるので、工作好きにはたまらないキットかなと思います。

一体型Cocot46plusの特徴とスペック

「分割型は持ち運びやデスクでの配置変更が面倒かも…」「膝の上に乗せてソファーでダラダラ作業したい」と感じる方におすすめなのが、あきにゃん氏が設計されたCocot46plusです。

こちらは左右がくっついた一体型の基板ですが、キー配列がハの字型に開いたアリス配列風のカラムスタッガードになっており、手首を自然な角度に保てる46キーの設計です。左右が分かれていなくても、ハの字になっているだけで手首の窮屈さは驚くほど解消されます。筐体のど真ん中に34mmのトラックボールが配置されているのが最大の特徴で、親指ではなく、人差し指や中指でボールを操作することを想定して作られています。もちろんセンサーは高性能なPMW3360を採用しています。

人差し指や中指でカーソルを操作する最大のメリットは、親指が「クリック操作」や「スペースキー」に完全に専念できることです。これにより、テキストを選択してドラッグ&ドロップするような操作が、親指ボール型よりも直感的に、かつスムーズに行えます。

スイッチはCherry MX互換対応で、こちらもホットスワップソケットを採用しているためスイッチの交換が簡単です。さらに、オプションでロータリーエンコーダ(くるくる回すダイヤル)を搭載できるのも見逃せません。クリック機能付きのエンコーダ(EC11など)を実装すれば、「回して音量調節、押し込んでミュート」や「動画編集ソフトでのタイムライン移動」などを直感的に行えるのも魅力ですね。OLEDの搭載も可能です。

また、Cocot46plusはアクリル積層ケース(複数のアクリル板を重ねて作るケース)を採用していることが多く、これが打鍵音に良い影響を与えます。アクリルの適度な重さと密度が、メカニカルスイッチ特有の「コトコト」という低音を引き立ててくれるんです。打鍵感にさらにこだわるなら、スイッチとアクリルプレートの間に薄いシリコンシートを挟むミュート加工を施す手順を踏むと、無駄な反響音が消えて高級キーボードのような上質な響きになりますよ。

スイッチやマイコンなど別途必要なパーツ

さて、魅力的なキットを選んだら、それだけでは完成しません。キット本体(PCB基板、ケースになるプレート、ネジ類、ダイオードなど)以外に、自分で手配しなければならないパーツがいくつかあります。このパーツ選びの時間が、自作の醍醐味であり一番ワクワクする時間ですよね。

  • マイコンボード: Pro Microなどが2個必要です。(※PCとの接続用にType-C仕様のものを強く推奨します)最近はRaspberry Pi Pico(RP2040)互換のパワフルなマイコンも増えています。
  • キースイッチ: キットのキー数分必要です。リニア(滑らか)、タクタイル(引っかかりがある)、サイレント(静音)など好みの打鍵感のものを選びましょう。アンダーグロウLEDを綺麗に光らせたい場合は、透明なハウジングのスイッチを選ぶのがコツです。
  • キーキャップ: MX互換またはChoc互換のもの。トラックボールとの高低差を減らして指の移動をスムーズにするために、XDAやDSAといったすべての行が同じ高さのフラットなプロファイルを選ぶと相性が良いですよ。
  • 34mmトラックボール球: 交換用マウスボールとして市販されているものでOKです。ペリックス製のものが赤、青、ゴールド、パープルなどカラーバリエーションが豊富で、デスクのテーマカラーに合わせやすいです。
  • TRRSケーブル(またはTRSケーブル): 左右のキーボード同士を繋ぐために必要です。必ず「4極」のTRRSケーブルを選んでください。3極のものを間違えて使うと、ショートしてマイコンが壊れる原因になります。
  • USBケーブル: PCとキーボードを接続するため。
マイコンの取り付けには「コンスルー」を!
Pro Microを基板に直接はんだ付けしてしまうと、万が一壊れた時に交換が地獄になります。スプリングピンヘッダ(通称コンスルー)を併用して、抜き差しできるようにしておくのが沼の鉄則です。

よくある失敗例として、数百円のコンスルー代をケチってマイコンを直接基板にはんだ付けしてしまい、後からマイコンのUSB端子が壊れた際に、基板ごとお釈迦にしてしまう悲劇が後を絶ちません。これを防ぐには、パーツリストに「コンスルー(12ピン×2本を左右分で計4本)」を必ず入れておくこと。これだけで、将来のメンテナンス性が劇的に向上します。

トラックボール付きキーボードの自作手順と注意

トラックボール付きキーボードの自作手順と注意
自作キーボードの沼から。・イメージ

理想のパーツが揃ったら、いよいよ組み立てのスタートです。細かい作業が続きますが、完成した時の達成感は格別ですよ。具体的な手順と、つまずきやすいポイントを解説していきますね。

ダイオードやLEDのはんだ付けと難易度

組み立ての最初の関門が、基板への各種部品の実装です。まずは表面実装(SMD)ダイオードのはんだ付けから始まります。これは米粒より小さな部品で、全てのキースイッチの数だけ取り付ける必要があります。しかも向き(極性)の指定があり、ダイオードの線が入っている方(カソード)を基板の印に合わせなければなりません。ルーペや精密ピンセットが必須の作業になります。

手順としては、まず基板の片方のランド(銀色のパッド部分)に少量の予備はんだを乗せます。次にピンセットでダイオードをつまんで滑り込ませながら予備はんだを溶かして仮止めし、最後にもう片方をはんだ付けするという流れです。数が多くて気が遠くなりますが、無心で作業できるので意外とリラックス効果があるかもしれません。

さらに難易度が高いのが、オプションで取り付けるアンダーグロウやバックライト用のLEDチップ(SK6812MINI-Eなど)の実装です。LEDチップは熱に非常に弱く、はんだごてを長く当てすぎるとすぐに内部の回路が焼き切れて光らなくなってしまいます。失敗例として一番多いのがこれです。しかも自作キーボードのLEDは数珠繋ぎ(シリアル通信)で配線されているため、途中の1つが壊れると、それ以降のLEDが全て光らなくなるという厄介な仕様になっています。

これを防ぐ対策手順としては、はんだごての温度を270度〜280度程度の低めに設定できる「温調はんだごて」を必ず使い、1つのピンにこてを当てる時間を「2秒以内」に留めることです。数個取り付けるごとに、テスターやテスト用のファームウェアを使って点灯確認をしながら進めると、後戻りのダメージを最小限に抑えられます。もし「はんだ付けに自信がない…」「ブリッジしちゃった!」という方は、キーボードはんだ付け失敗?ブリッジも芋もリカバリーで直せます!の記事でリカバリー方法を解説しているので、作業前に目を通しておくと安心かも。LEDの作業はメンタルが削られますが、無事に全点灯してデスクがパリピのように光り輝いた瞬間の達成感は本当に最高ですよ。

各種ソケットとマイコンの実装手順

ダイオードとLEDが終わったら、次は各種ソケット類の取り付けです。キースイッチを後から交換できるようにするためのホットスワップソケット、ファームウェア書き込み時に使うリセットスイッチ、そして左右を繋ぐためのTRRSジャックを基板にはんだ付けしていきます。ソケット類は、スイッチを上から押し込んだ時の物理的な負荷に耐える必要があるため、しっかりと基板に密着させて浮かないようにするのがコツですね。ダイオードと同じように片側を予備はんだで仮止めし、指やピンセットで上から軽く押さえつけながらはんだを溶かして密着させる手順を踏みます。

そして、キーボードの頭脳となるマイコン(Pro Micro)の実装です。先ほどお伝えした通り、コンスルーを使用して基板に取り付けます。ここで絶対にやってはいけない一番多い失敗例が、Pro Microの向き(表と裏)を間違えてしまうことです。自作キーボードの多くは、リバーシブル基板を採用しているため、左手側と右手側でPro Microを「裏向き」に付けるか「表向き」に付けるかが異なる設計になっています。

間違えるとショートして致命的なエラーになり全く動かなくなるので、ビルドガイド(組み立て説明書)の写真を穴が空くほどよく確認して取り付けてくださいね。また、コンスルー自体にも向きがあります。側面に小さな窓(金色の接点が見える穴)があるのですが、この窓の向きを2本とも同じ方向に揃え、かつ基板の端側に寄せるのが正しい取り付け手順です。ここでミスをするとリカバリーが本当に地獄なので、温かいコーヒーでも飲んで一息ついてから、慎重に作業に臨んでください。

モゲマイクロ問題やショート等の失敗対策

モゲマイクロ問題やショート等の失敗対策
自作キーボードの沼から。・イメージ

自作キーボード界隈で恐れられているトラブルに「モゲマイクロ」というものがあります。これは、MicroUSB端子を持つ安価なPro Microを使った場合、ケーブルを着脱する負荷に耐えきれず、端子ごと基板からボロッともぎ取れてしまう悲しい事故のことです。MicroUSB端子は基板の表面にちょこんと乗って(表面実装されて)いるだけのものが多く、テコの原理にめっぽう弱いんです。

失敗を防ぐための必須対策
モゲマイクロを防ぐには、端子の周囲を2液混合型のエポキシ接着剤などでガチガチに補強するか、最初から端子がスルーホールで基板を貫通して固定されている物理的強度の高いType-C版のPro Microを使用するのが一番の対策です。

また、はんだ付けではんだを盛りすぎてしまい、隣のピンと繋がってしまう「ブリッジ」によるショートも頻発します。特にセンサー用ICやTRRSジャックなどはピン間隔がとても狭いので要注意です。失敗を防ぐ手順としては、はんだ付けの前に「フラックス(はんだの濡れ性を良くする液)」をたっぷり塗布することです。フラックスを塗るとはんだの表面張力が高まり、ピンとピンの間でスルッと分離してくれます。もしブリッジしてしまったら、焦らずに「はんだ吸い取り線」にフラックスを染み込ませて、上からはんだごてを当てて余分なはんだを吸い取りましょう。

そして、PCに繋ぐ前の最後の砦が「テスターを使った導通確認」です。VCC(電源)とGND(グラウンド)がショートしていないか、マルチメーターの導通チェックモードで必ず確認してください。ここがショートしたままPCのUSBポートに挿すと、最悪の場合PC側のマザーボードを破壊する危険があります。面倒がらずにチェックする手順を踏むことが、安全な自作への近道です。

センサー組み立てとファームウェア書き込み

トラックボールの心臓部となる、PMW3360センサーモジュールの実装です。センサーICとレンズ、レベル変換基板などをピンヘッダを使って基板から少し浮かせた状態ではんだ付けし、ネジでケースに固定します。

センサーレンズの取り扱いは超厳重に!
レンズに少しでも傷がついたり、はんだ付けの際のフラックスの飛沫やホコリが付着すると、トラックボールのカーソルの読み取り精度が著しく低下し、動かしてもカーソルが飛んだり反応しなくなったりしてしまいます。作業中はマスキングテープなどでレンズを保護しておくことを強くおすすめします。

レンズの保護手順としては、センサーのパッケージを開封した瞬間に、レンズ部分にサージカルテープやマスキングテープを貼り付け、ケースに完全に組み込んでボールを乗せる直前まで絶対に剥がさないことです。これだけで、原因不明のカーソル飛びトラブルを9割方防ぐことができます。

基板とケースをスペーサーやアクリルプレートでサンドイッチ状に組み立て、スイッチとボールを取り付けたら、最後にファームウェアの書き込みです。現在は「Remap」や「QMK Toolbox」、「VIA」といったツールを使い、Google Chromeなどのブラウザ上からUSBケーブルを繋ぐだけで視覚的にファームウェアをフラッシュ(書き込み)したり、キーマップを自由に変更したりすることができます。

書き込みが終わったら、Remapの「Test Matrix」モードなどを開いて、すべてのキーを順番に押して画面上で色が変わり、正常に反応するかをテストします。もしトラックボールの動きが渋いと感じたら、ボールを支えている3つの小さな支持球(ジルコニアやルビーの球)を綿棒で優しく掃除するか、ボール自体にシリコンスプレーを薄く塗布して布で拭き取ると、見違えるように滑らかに回るようになりますよ。ここまでくれば完成は目の前です!

自作のトラックボール付きキーボードで快適に

すべての組み立てが終わり、PCに繋いで初めてカーソルがスッと動いた瞬間の感動は、何度味わっても最高です。自分の手に合わせたキー配置、こだわりのキースイッチによる心地よいコトコト音、そして一切手を動かさずに完結する操作感。これらが組み合わさることで、世界に一つだけの理想のデスクセットアップが完成します。

キーマップ設定の沼にハマり、Tap-Hold機能(短く押すと文字入力、長く押すとShiftやCtrlになる機能)などを駆使して自分専用のショートカットを構築していく過程も、自作キーボードならではの楽しみです。手を左右に振る必要がなくなるため、肩が内側に巻く姿勢を防ぎ、手首を不自然に反らすことも減るため、肩こりや腱鞘炎といった身体的負担の劇的な軽減が期待できます。私自身、市販のキーボードとマウスを行き来していた頃は夕方になると右腕がパンパンになっていましたが、この環境にしてからは嘘のように疲労感が消えました。ただし、姿勢改善や疲労軽減の効果については個人差があり、あくまで一般的な目安となります。もし既に痛みなどがひどい場合は、無理をせず、最終的な判断は専門家にご相談くださいね。

キット入手の壁を越えて
Keyballなどの人気キットは入手難易度が高いのが現状ですが、開発者さんのSNS(Xなど)や販売サイトの入荷通知、Discordの自作キーボードコミュニティなどで常に最新情報を追っていれば必ず手に入ります。

自作のトラックボール付きキーボードは、単なる入力機器を超えた「自分専用のコックピット」です。一度この圧倒的な作業効率と快適さを知ってしまうと、もう普通のキーボードとマウスの環境には戻れない体になってしまうかもしれません。パーツ集めから組み立て、そしてキーマップの育成まで、長く遊べる最高の趣味でもあります。ぜひあなたも、この底なしに楽しい沼へ一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

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